隠していた乙女心があふれだす、かわいさ!
福島県郡山市の伊東花園さんの切花パンジー その1
この春、はなぞくかぞくでは、福島県郡山市の伊東花園さんの切花パンジーの取り扱いがはじまりました。
今回も福島県で活動している円谷しのぶ先生に切花パンジーの楽しみ方を教えていただきます。
「パンジーは昔から好きな花です。特に、近頃出回っているパンジーは色も珍しいものがふえ、花びらもふりふりしていて、見ていると乙女な気持ちになってしまいますね。苗ものでの出回りが一般的ですが、本当にかわいらしくてうっとりとします。パンジーマニアというようなコレクターの方も多く、愛される花のひとつですね」
そう、パンジーといえば、春の花壇を彩る人気のお花ですよね。今回は切花パンジーですが、どうでしたか?
「同じ福島県内でこんなにかわいい花を作っているとは!と箱を空けて感じました!
ふりふりの花びらがとても素敵です。写真はアソート10本と黄色10本の束を並べています。今回は二箱分のパンジーを使ってみました」
アソートと黄色では、違いがありましたか?
「アソートは名前の通り、いくつかの色が混じっているので、それが楽しいですね。黄色の品種は、花首が長いので、花首でカットしても楽しめるのがいいですね。
これは、ざっくり黄色のパンジーを10本生けたところです。このパンジーは中心部分が淡いブラウンカラーなので、落ち着いた雰囲気です。写真ではわかりにくいですが、この器は高さ18cmで外径も15cmとわりと大きなもの。でも、高さがあることと葉や枝のボリュームがあるので、パンジーだけでも十分なボリュームです。そして、華やかな黄色とのバランスが絶妙ですね。こういった黄色は、この季節にはイースターの雰囲気がぴったりで、卵を合わせたくなります」
まさに、スプリングイエローという感じですね。心が浮き立ちます。
確かに緑の葉とつぼみのついている枝だけで十分なボリューム感ですね。
「切花のパンジーは、花の魅力が強いので、あんまりいじらないで、ばさっと飾るのが一番美しいように思いますよ。こちらはアソート10本に黄色を1本足して生けたものです」
器の絶妙な色とパンジーの花色がマッチしていますね。
「あまり手をかけずに楽しむのもおすすめです。アソート10本を分けて飾る場合は、色を意識して飾るといいでしょう。
こちらは深い色でまとめたもの。全部が同じ色でなくても色調を合わせるだけでまとまります。もう一つは白さを感じるペールカラーでまとめました」
これは、めちゃくちゃかわいいですね!
「そうなんです。今回のアソートで一番、乙女心を刺激したのはこのくすみのあるホワイトカラーです!器も白いものを合わせています」
めちゃくちゃかわいいですね。器のつるんとした質感ともぴったり。
「ミルクホワイトの色が素敵ですよね。それから最初にお伝えしたように黄色のパンジーは他の色に比べて花首が長いので、一輪挿しにもおすすめですよ」
おお!これは絵画に出てきそうな印象ですね。器の形もユニークです。
「雲のような形の器は、茨城県日立太田市で作陶している武藤比呂子さんのものです。
口元が細い一輪挿しなので、パンジーの細い茎にはぴったりです。ずっと眺めていたくなるかわいらしさですよね。そうそう、パンジーだけで花束も束ねてみました」
ラブリーなパンジーブーケですね。
「パンジー2箱分、20本で束ねてみました。しっかりとした長さがあるから、パンジーだけで問題ないのもすごいですね。そのまま花瓶に生けて楽しむのもおすすめです」
ちょっとフラワーベースの口元に傾けて生けていますね。まさに春ですね。
「この状態の花束にユキヤナギの枝を合わせてみました。
ユキヤナギの枝も束ねて、花束の後ろに入れました」
かわいらしい感じから、枝の広がりが出たことで、ダイナミックな印象になりましたね。
「雪は溶けましたが、まだ寒い季節なので、お庭の花があまりないのですが、ペールトーンのパンジーにはフクジュソウの実やバラの枝を合わせました」
これは花瓶に生けただけですか?早春のお庭らしい情景ですね。なんとも言えない色合いのパンジーが欧州の遅い春のような雰囲気です。
花壇の花のイメージが強いパンジーですが、こんなに楽しみ方があるとは新鮮ですね。次回も郡山市の伊東花園のパンジーの楽しみ方を引き続き、円谷先生にお伺いします。
【教えてくれた人】
円谷しのぶ先生 福島県出身。大学卒業後、都内の花店で働きはじめたことをきっかけに花の道へ。その後、大手花店の本社教育担当やグリーンショップ担当など幅広く活躍。現在は福島県にある自宅で、庭の花を使ったレッスンやクラフト、和ハーブの教室などを開催中。
Instagramはこちら➤https://www.instagram.com/shinobu_t_2v/
text:はなぞくかぞく編集部
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