隠していた乙女心があふれだす、かわいさ!
福島県郡山市の伊東花園さんの切花パンジー その2
この春、はなぞくかぞくでは、福島県郡山市の伊東花園さんの切花パンジーの取り扱いがはじまりました。
前回に引き続き、福島県で活動している円谷しのぶ先生に切花パンジーの楽しみ方を教えていただきます。
前回はパンジーのみを楽しむ飾り方を教えていただきましたが、早春のお庭の植物と楽しむコツやアイデアを今回は教えていただきましょう。
「雪も溶けたとはいえ、まだまだ寒い福島の我が家では、外の植物はとても少ないものです。パンジーはそんな季節に春を与えてくれる花ですね。葉や花がなくても、季節感のあるライラックの剪定した枝を合わせました。平たいフォルムのピッチャーなので、束ねたりせず、花瓶に生けています」
投げ入れというイメージですね。まだ硬いですが、膨らんだつぼみが春到来の印象になりますね。
「こんな感じで花がなくとも枝があるので、枝を生かした楽しみ方をいくつか紹介しますね。伊東さんのパンジーはつぼみや葉がしっかりあるのが特徴。それを目立たせるように、ニシキギを花留めとしてあしらってみました」
口の広い器に、ニシキギを置いて、枝の間にパンジーを挿しているのでしょうか?
「そうです。すり鉢型の器に剣山を入れて、器の縁にニシキギを重ねています。剣山は花が動かないように、ニシキギは茎を立たせるための花留めです。あえて高さを出すことで、葉やつぼみを際立たせています」
シンプルな組み合わせですが、枝とパンジーは本当に2、3月のお庭を表しているようですね。
「次も落とした枝をガラスの中にいれて、います。器のなかに花を入れてみました。今度は花を際立たせるようにしたので、先端のつぼみはカットして生けています。花だけを見せると可愛らしさがアップしますね」
葉や蕾がある状態だと、ナチュラルな雰囲気になり、花だけだとロマンチックになりますね。
「ガラスとの組み合わせが春らしいので、手元に合わせる花がなくても、1種だけでもいいですね。次はネコヤナギと合わせてみました」
このペールトーンと紫のパンジーの組み合わせはヨーロッパな雰囲気ですね。
「色のトーンがネコヤナギの穂のシルバーとマッチしていますね。こうして花だけの組み合わせにアクセントを入れるのも簡単ですし、おすすめです。前回もユキヤナギの枝との組み合わせを紹介しましたが、また違う印象で合わせてみました」
おお!ダイナミック!これは全部黄色のパンジーですね。
「そうです。パンジーを開いている大きな花と葉で切り分けてみました。花首の長いこの品種だからこそできる飾り方です。横長の器の左前方にパンジーの花をまとめ、うしろにユキヤナギの束を寝かして、その枝の間に茎の長いものをまっすぐに立たせています。つぼみのパンジーがどんどん開いてくるので、その変化も楽しめます」
こちらは紫系のパンジーを合わせていますね。
「器の色が個性的なので、花色を合わせています。間にネコヤナギの枝、下の方には紅葉のオカメヅタを合わせています。紅葉のオカメヅタは、深い色の花と相性がよくおすすめです」
円谷先生、パンジーの魅力を引き出す飾り方をいくつもありがとうございます。
「最後の2つですが、パンジーはやっぱり愛らしい、ラブリーな印象の花なので、花だけまとめて楽しめるようにしました。花部分を丸くまとめるとかわいてたまらないですね」
ふりふりとした花びらの重なりも素敵です。そして最後の作品は、これはヨーロピアンな感じですね。
「パンジーをこんな風に横に並べていくように顔を配置すると、それぞれの花の顔が楽しめます。横長のコンポートの器ともよく合います。庭のトウカイザクラの枝を整理したものを部屋に置いておいたら、蕾が開いたので合わせています。中心の低い部分にはネコヤナギやフクジュソウの実を合わせています。目線よりも高い位置に置いて、目線と花の高さがあうと花の表情がより楽しめますね」
円谷先生、今回もありがとうございました。次回は神奈川県平塚市のユナイテッドフラワーファームさんを紹介予定です。次回もお楽しみに!
【教えてくれた人】
円谷しのぶ先生 福島県出身。大学卒業後、都内の花店で働きはじめたことをきっかけに花の道へ。その後、大手花店の本社教育担当やグリーンショップ担当など幅広く活躍。現在は福島県にある自宅で、庭の花を使ったレッスンやクラフト、和ハーブの教室などを開催中。
Instagramはこちら➤https://www.instagram.com/shinobu_t_2v/
text:はなぞくかぞく編集部
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